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消えた川 消えた橋

長崎に来て、思案橋停留所で市電を降りて丸山辺りを目指して歩き出す。
見渡しても「思案橋」という橋もなければ「川」も見当たりません。

昨日のブログで、江戸時代に出島への出入りが許されていた「丸山遊女」らが丸山オランダ坂を下った所にある川から小舟に乗って出島に通っていたというエピソードを紹介しました。

その川は、玉帯川です。
玉帯川はちょっ先で銅座川と名をかえて出島の海に流れていたのです。
銅座川=玉帯川ってわけで、この場では銅座川(玉置川)と表記しておきます。


下のボクが撮った写真の川の先に小さく見えている木造の洋館が、出島の旧出島神学校です。(サムネイルをクリックすれば写真が拡大できます)
中央に流れている川が銅座川(玉帯川)なんです。
川の真ん中を境に右が「銅座町」で左が「新地町」で、長崎中華街があるところです。
川はちゃんと流れているのです。



P4050441_convert_20160414191646.jpg


調べてみてわかりました。
銅座川(玉置川)は写真を見てわかるように手前で銅座町の方に大きく曲がっています。
ここから100mほど上流に遡ると川は忽然と消えるのです。

この銅座川が消えた銅座市場付近から市電の終着駅の正覚寺下にかけての500mが暗渠になっているのです。長崎市が川にフタをしたわけです。
戦後の道路拡張のために300mほどを暗渠にしたわけで路面電車の走る道路の下に銅座川(玉置川)はちゃんと流れているのです。

残りの200mの川は、思案橋横丁と並行する「ハモニカ横丁」と思案橋横丁の脇の路地の「銅座市場」の下を流れているのです。暗渠の上に「ハモニカ横丁」と「銅座市場」が建っているわけです。


▽思案橋横丁
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▽船大工町の商店街 思案橋から思案橋横丁に入らずまっすぐ進むと福砂屋本店が角にある船大工町の商店街につながっています。この角を左折すると丸山町です。交番が見えます。

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戦後すぐに路面電車の走る道路脇にできた闇市を撤去するために、長崎市が銅座川(玉置川)を200mにわたり暗渠化し、バラックを移設させたそうで、市民にも知らせていなかったそうです。
先の、長崎大洪水などで治水上の問題も顕在化したため、行政もここに来て「銅座市場」と「ハモニカ横丁」の撤去方針を出したそうです。



▽ハモニカ横丁※この下に石畳の銅座川(玉置川)がちゃんと流れておりテナガエビやウナギの生息が確認されているそうです。撤去計画が出されています。
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▽銅座市場 ※ここの下にも銅座川(玉置川)は流れれいるそうです。こちらも撤去されるそうです。
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