東山エリアに入る。
川端通、宮川町通を越えて東に進み、大和大路通のひと筋手前を左に折れ、150mほど上がる。
角の銭湯の向こうに、路地の入り口がある。
土曜日の午前10時はまわっていたと思うが、職住一体を謳う京町屋の店舗は、「織物」ひとつだけしか開いていなかった。
大家の息子さんが、すまなそうに声をかけてくれた。
「朝の遅い若い店子にも困ったものだ」と、京町屋再生のプロジェクトリーダーは、笑いながら言った。
フランス人のパン職人が入居予定という、改装中の一室に招き入れてくれ、長屋の裏も見せていただいた。
このあと、近くの「田中図子」を抜けて宮川町の方に脚を伸ばそうと思う。

