
4月19日、沢渡(さわんど)のバスターミナルでシャトルバスに乗り換えて、上高地に入った。
前日から、長い冬期閉鎖が解かれてバスが入れるようになったので、観光客がどっと来る前に、静かな上高地を歩こうとやってきたわけです。
バスは始発の5:40発、20分ほどで釜トンネルを抜け、ボクは大正池でおりた。



森には雪が残っていた。
遊歩道を外れると、膝まで雪にハマってしまう。
雪はゆるいが、トレッキングシューズで十分だ。


天気がよく、穂高は美しい。
ボクは、大正池〜河童橋〜明神〜徳沢へと歩いた。時間も早いし、あまり人もいない。


徳沢で、横浜からきたという75歳の山男オヤジと話し込んだ。
オヤジ、いいカメラ持っていた。ポジフィルムのカメラで、ライカとミノルタがコラボしてカメラを作り、レンズはカール・ツヴァイスだ。ずしっと重たかった。

オヤジ、友だちの墓参りにきたといっていた。
ずっと昔に穂高で滑落して遭難したといっていた。
小一時間話し込んだ。楽しかった。
来年、またこの時期に会えるといいなと、笑って分かれた。
オヤジ、2年前に前立腺のガンが見つかったが、いっさいの治療を拒否してるらしい。
来年、また会えるといいのだが。
ボクは、明神と徳沢の間の雪の残る道で、不覚にもアイスバーンでしこたま尻もちをついた。
横尾には、帰りの時間もあるのですすまなかった。


明神からは、木道を進んだ。
途中、腹が空いたので昼飯を作った。

すこし量が多かったが、腹が減ってたのでたいらげた。
食後のコーヒーも淹れた。うまかった!

どうだろう、上高地に9時間とどまって、20㎞以上歩いたと思う。
この日は、まだ入山者は少なかった。
